朝来市山東町で『アイガモ農法』と『コウノトリ育む農法』で美味しいお米とお餅を作っている佐藤商店の佐藤三智男さんと奥様の哲子さん。
毎年、450〜500羽のアイガモのヒナを田んぼへ放し、農薬や除草剤を使用せずお米を栽培している。ヒナは、稲と共に成長し、水田を泳ぎ回る事で雑草を取り、害虫を食す。また、水田を掻き回すことで酸素補給や水温上昇がおこり、逞しい稲に育ててくれる。アイガモは臆病な性格のため、外敵がいると大きく見せようと集団行動を行いミステリーサークルのような渦を作り稲を倒してしまうことがある。散歩中の犬や人でも怯えることがあるという。水田を泳ぐ姿は可愛い光景だが、騒がずそっと見守ることが必要なのだ。
稲穂が実る頃になると、お米を食べてしまわないよう田んぼから引き上げる。このアイガモ米は安全で安心していただけるとあってリピーターも多い。
佐藤商店さんがお餅の加工を始めて今年で7年目。近所の奥様達と一緒に手作業で丁寧に作られている。化学調味料や保存料を一切使わない無添加だから安心して食べられる。道の駅で購入した方が、パッケージに記載の住所を見て佐藤商店さんの自宅へ来てくれることもあるという。「美味しいと言って直接買いに来てくれたのは嬉しい。」と笑顔で話す三智男さん。
佐藤商店さんのお米と「みっちゃんのこだわり餅」は道の駅やふるさと納税で購入できる他、直接販売も行っている。
お正月やお祝い事には欠かせないお餅。焼き餅やお雑煮など、お餅が美味しい季節が近づき、一段と忙しさを増している佐藤商店さん。それでもご夫婦は、手を抜くことなく、これからも自然と環境に配慮した農法で、美味しいだけでなく安全で安心して食べられるよう愛情と感謝を込めてつくられている。