美方郡香美町で香住梨や夏野菜を中心に栽培し、ドライフード商品などの加工品を製造・販売を行っている『からふるファーム』の吉川さんご夫婦。
代々続く梨農家だった康治さんは3年前、後を継いだ。田んぼだった場所を畑へ転換し、安心して口にできる商品を届けたいとの想いで化学肥料を使わず自然農法で栽培。有機石灰の1つであるカキ殻やカニ殻を使い、土壌を整えている。他にも、農薬を使用せずとも害虫を寄せ付けず成長を促す栽培や落花生とトマト、とうもろこしと枝豆など、相性の良い植物同士が互いに助け合って生育するコンパニオンプランツを活用した野菜が多く並んでいる。
「本に書いてあるからと試してみても上手くいかないことがある。実際やってみないとわからない。失敗したのもあるよ!たとえ組み合わせが良くとも、その土壌に合うか先ずは実験、成長過程をみていく必要があると話してくれた。
加工品にも力を入れており、低温でじっくりと乾燥させるドライフルーツやドライベジタブルは歯応えもしっかり残り、みずみずしさをそのままに楽しめるとリピーター続出。梨はあっという間に売り切れてしまった。また、アイガモ農法で育てられたお米が精米時に割れてしまい売れなくなった屑米を米粉へと加工し、新たな商品として販売している。
「自分たちだけじゃなく地元の人たちと一緒に農業を続けていける仕組みや環境にも配慮した持続可能な農業を目指したい。」
彩り豊かなこの地域を守り繋ぐため、まさにコンパニオンローカルな挑戦をし続けている。